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縁の下の力持ちこそ表彰で報いる。

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ

税理士法人トップ財務プロジェクト代表の

岩佐孝彦@税理士です。

2020年10月に以下の判決を

最高裁がまとめて出しました。

▼大阪医科薬科大学事件

▼メトロコマース事件

▼日本郵便事件

世間でも注目を集めました。

この判決のポイントを理解しておけば、

 「不合理性の判断」

 はある程度できるでしょう。

 

 上記判決の結論は以下の通り。

 

▼大阪医科薬科大学事件

 アルバイト職員に賞与を支給せず

 ⇒ 適法OK

 

 ▼メトロコマース事件

 契約社員に退職金を支給せず

⇒ 適法OK

 

▼日本郵便事件

契約社員に扶養手当等を支給せず

⇒ 違法!

 

アルバイトや契約社員に対し、

「賞与&退職金支給なし

  ⇒ 違法性なし(適法)」

とされた根拠とは??

 

▼正社員人材の確保&定着

▼職務内容や責任の範囲

▼正社員登用制度あり

 

しかし、、

以下の諸手当については、

「同一労働同一賃金」

として非正規社員にも支給すべし。

 

▼扶養手当

▼年末年始勤務手当

▼祝日給

▼夏季冬季休暇

▼皆勤手当

▼無事故手当

▼作業手当

▼給食手当

▼通勤手当

福利厚生や属人的な手当は、

正社員か否かの区別なく支給すべし。

 そんな判決が出たのです。

 

 自社の賃金体系の今一度点検を!

 諸手当を多く付与している。

 そんな企業の場合、

就業規則等の見直し」

 が今後求められるでしょう。

 

 

上記の最高裁判決の意味は??

経営者にとっては朗報です。 

コロナ下で毎年10月発表の

「最低賃金」

は昨年実質据え置きへ。

経済環境が不透明な中、

パートアルバイト等に対する

賞与や退職金まで支給する余裕なし。

そんな企業も多いでしょう。

 

他方、、

 パートアルバイトや契約社員は

う感じるでしょうか??

モチベーションが決して

上がる話ではないでしょう。

 

しかし、経営者からすれば、

無い袖は決して振れません。

 

ただ同一労働同一賃金下で、

「パートアルバイトの

 モチベーションアップのヒント」

が千葉ロッテ球団から学べます。

 

山室氏が手掛けたのは、

「表彰制度の整備」

です。

 多くの会社の表彰制度は、

 「直接部門 

  = 売上に直結する業務を担当」

 に集中しがちです。

 直接部門は成果を数字で測定しやすい。

 

 

一方、

「間接部門

  = 人事・総務・経理」

は成果を数字で示しにくい。

よって最初から、

「表彰の対象外」

になっているケースが多い。

 

そこで山室氏は、

「間接部門の表彰制度の増設」

を手がけました。

 

▼上司への書類キラーパス賞

▼キングダム賞

▼スマホ依存賞

▼引っ越しはしばらくコリゴリで賞

など。

 

中には、

「この程度で表彰されるの?」

とメンバーから驚きの声も。

 

しかし目的は、

「メンバー全員に公正に

 表彰が行き届くこと」

にあるので、それでよいのだとか。

 

ちなみに表彰と言っても、賞品は軽めです。

 500円程度の図書カードなど。

 

 

それでも、、

全メンバーの前で表彰され、

拍手を受けながら賞品を受け取る。

 

そうすると、、

誰もが誇らしげで、

嬉しそうな表情を見せてくれる。

 

褒められすぎて照れる人はいても、

気分を害する人はいません。

 

一部の管理者からは、

「大量に表彰されすぎて意味がない」

 との声も上がったそうですが、

山室氏は継続したそうです。

 

 

これにより、

ートアルバイトや非正規社員の

モチベーションが格段にアップへ。

  

山室氏はこう言います。

…………………………………………………

縁の下の力持ちこそ、表彰で報いる。

すると、組織全体が一気に活性化します。

 …………………………………………………

  

 

山室氏はオーナー経営者ではなく、

サラリーマン社長です。

よって、、

表彰の賞品については、

ポケットマネーの発想はなさそうです。

 

そうなると、税理士目線で言えば、

「給与課税(源泉所得税)」

の問題が表彰にも及びかねません。

 

しかし、、

500円程度の図書カードなら、

大きな税負担にはならないですね。

 

そのうえ、以下の副次効果があったとか。

 

▼上司

毎月の表彰者探しが義務付けられ、

常に部下の良いところを探すように。

 

▼部下

上司や同僚からちゃんと見られている

という意識が芽生えた。

 

 

これが万年赤字の組織を黒字化した

経営手腕の一つなのです。

山室氏は最後にこう語っています。

…………………………………………………

「学校の勉強ができる」

「仕事ができる」

は全くの別物です。

学校の勉強はすべてが「クリアカット」。

不規則なしがらみが一切なく、

計算通りのことが計算通りに進む。

 

誰が計算しても、

1に1を足せば2になり、

2に2を掛ければ4になります。

 

しかし仕事はそう簡単にはいきません。

会社組織は「人間」の集まり。

一人ひとりにそれぞれが抱える

事情や感情がありますから、

計算通りに事が進むことの方が

少ないのです。

 

仕事の現場で現実に巻き起こっている。

それを学校の勉強のように

「知識」

の量でねじ伏せようとしても、

確実に行き詰まります。

…………………………………………………

 

これは名言ですね。

山室氏は立教大学卒ですが、

学歴と経営能力が

比例しないのは真実なのか??

 

立教大学は名門私立ですが、

経営能力は間違いなく東大級です。

 (拍手!)

 

 

4月から中小企業に対しても、

「同一労働同一賃金」

が適用されますが、

「合理性」

を知識で納得させる。

 

それでは、組織は動きません。

余計にギスギスするだけですね。

 

労務管理制度の整備は、

今後ますます重要になります。

 

しかしそれだけでは、

社員のモチベーションは上がらない。

これが経営の奥深いところです。

組織は「人間」の集まり。

これこそ経営者が肝に銘じるべき

本質なのです。

 

黒字経営を死守しながら、

社員のモチベーションをどう上げるか?

経営手腕にかかっています。

 今日も社長業を楽しみましょう。 

 

 

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