こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
大阪都構想の仕掛人は、橋下徹氏。
橋下徹氏は2010年、府知事として、
「大阪府と大阪市を一つにまとめる」
との大阪都構想を打ち出しました。
実は、橋下氏の前任の太田房江知事も、
二重行政について問題意識を持っていました。
府と市を一つにまとめた新しい大阪の形を示す。
太田知事はそう考え、大阪府庁の既存の部署で検討を指示。
結果、50ページの報告書を作成したとか。
このことに対し、橋下徹氏は著書、
『実行力 ~ 結果を出す「仕組み」の作り方』(PHP新書)
の中で、以下のように述べておられます。
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この報告書は、学者が書く論文レベルでした。
大阪府と大阪市の問題点がたくさん書いてあり、
一つにまとめなければいけない。
そんな目指すべき姿が書かれているだけです。
大阪府と大阪市を一つにまとめる。
そのためには、
「何をどのようにしたらいいか」
を具体的に定めた
『実行プラン』
になっていなければなりません。
「一つにまとめるべき!」
という提言だけでは、具体的に実行できません。
(中略)
物事を実行するためには、
「方針・戦略と組織体制」
はワンセットです。
そこで僕は、吉村洋文さんを維新の中堅若手議員からなる
「都構想戦略チームのリーダー」
に任命したのです。
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「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
ドイツ鉄血宰相ビスマルクの名言から、
東京都の歴史を見てみましょう。
東京府と東京市が一つにまとまった東京都の成立は、
1896年の帝国議会で案が出てから、
1943年に実施されるまで実に47年かかりました。
大阪の場合はどうか?
2010年の橋下氏が都構想を打ち出す。
2020年11月に都構想の住民再投票。
ここで可決されれば、
▼2025年1月 … 大阪都の施行。
▼2025年4月
大阪城公園隣接の森ノ宮に新大学の新キャンパス開設
(1000億円の建設費予算)
の工程になります。
大阪城公園近くの都心部に広大な新キャンパスができれば、
現在の英語表記のままだと、
「海外からの研究生が大阪大学のキャンパスと間違える」
可能性は大きい。
そんな声も挙がっています。
これは確かに大阪大学の声明通り、
「両大学の未来にマイナス」
であると思います。
いずれにせよ、東京が47年要した。
これを大阪は15年で実行する。
そのためには橋下氏の言う、
「ビジョンだけでなく、実行プラン」
が必要不可欠なのです。
橋下氏は、
「大阪都構想 = 住民の力で大阪を変える住民運動」
と定義づけています。
11月に控えた住民投票の布石か??
6月26日のタイミングで、
「府市協調の象徴」
として新大学名称を発表。
府市一体の機運を世間に発信へ。
それに呼応するかのように、大阪大学の学長が、
▼吉村大阪府知事
▼松井大阪市長
▼公立大学法人大阪(市立大学+府立大学)
に対し、強く抗議したことで、
「国 vs 府市」の構図で「府市は一体」
との認識を世に知らしめました。
今回の新大学名称の問題に関し、
橋下氏は今のところ、沈黙を守っていらっしゃいます。
先日の泉佐野市のふるさと納税の逆転勝訴のニュースには、
「泉佐野市役所職員、お見事。
国は気に食わない地方に対し、権力を使って、
意地悪をすることはダメ。」
とツイッターでコメント。
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しかし、大阪公立大学の件は現時点で完全ノーコメント。
橋下氏が掲げた、
「大阪都構想の実行プラン」
通りに事が進んでいるから??
▼6月19日
大阪府市の法定協議会にて都構想の制度案が決定
▼6月26日
府立大学と市立大学統合後の新大学名称決定
▼7月1日
日本経済新聞にて都構想の世論調査結果発表
(「賛成」が「反対」を上回る)
ここ2週間の動きを見ても、
『実行プラン』
の進行を感じざるを得ません。
何か水面下で、大きな戦略や企てが動いている??
個人的に妄想する今日この頃。
(笑)
ビッグプロジェクトを成し遂げるには、、
ビジョンだけでなく、『実行プラン』ですね。
今日も社長業を楽しみましょう。