こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。

前回のブログの続きです。

今回のZOZO売却の背景に、もう一つのひずみが見られました。

2016年から始めていた『ツケ払いサービス』です。

顧客サービスの一環で、
支払いを2ヶ月遅らせることができる。

顧客は60日間の支払い猶予OK。

しかし、ZOZOのメーカーへの支払サイトは20日。

この結果、売掛金は20憶円膨らみました。

 

 

『売掛金 = 寝ているお金』

 

 

資金繰りに大きなマイナスをもたらします。

実は『売掛金回収4原則』があります。

 

 

▼取れる相手に売れ!  ⇒  支払い能力判断

▼取れるように売れ!  ⇒  支払いの約束

▼取れる時に売れ!   ⇒  回収の習慣

▼取れる気になれ!   ⇒  心構えをつくる

 

 

ZOZOの『ツケ払いサービス』は、
上記とまさに逆行するものでした。

万一回収不能になった債権は税務上『貸倒損失』

として損金処理をしましょう。

例えば、100万円の債権が回収不能になったとします。

もし、貸倒損失として計上できれば、

 

 

▼100万円×法人税等実効税率33.6%

= 33万6千円

 

をリカバリーすることができます。

よって、実質的な損害額は66万4千円。

ただ注意すべきは【計上時期】です。

 

 

 

「今期に貸倒損失を計上したら、赤字になっちゃうよ。

だから、来期以降に計上したいな。

金融機関の目もあるし…」

 

 

この考え方は税務上タブーです。

貸倒損失の計上時期は法人税法上、
以下の規定が適用されるケースがあります。
…………………………………………………

その事実の発生した日の属する日の
事業年度において、貸倒として損金の額に算入する。

…………………………………………………

 

 

滞留債権はいつでも好きなタイミングで、
損金処理できるわけではありません。

あくまで【その事実が発生した事業年度】が基本です。

もし適正な計上時期を逸してしまえば、
有税償却するしかありません。

それでは全く税効果でリカバリー不能に
なりますので、注意して下さい。

 

 

 

今日の激動の時代で大切なのは、

 

 

『基本に立ち返る』

 

 

ということです。

確かに過去延長線上のやり方に未来はありません。

そんな経済環境の中で確かに、

 

 

『有料会員向け割引サービス』

『ツケ払いサービス』

 

 

は市場にインパクトを与えました。

しかし、奇をてらうばかりに…

財務が頓挫してしまえば、元も子もありません。

値下げにせよ、
売掛金回収サイトの延長にせよ…

経営のセオリーに反する手立てでした。

 

 

 

 

前澤氏は先日の会見でこう述べました。

 

 

 

「僕の経営手法は感性に基づいていた。

時には読み違えたりし、失敗を犯したり、

反省している。」

 

前澤氏のような天才経営者でも…

読み間違えることがある。

それが経営の怖いところです。

 

 

 

 

『社長は少しバカがいい』(WAVE出版)

 

 

著者の鈴木喬氏(エステー会長)は、
この書籍の中でこう述べておられます。

…………………………………………………

経営者に必要なのは「運」と「勘」と「度胸」。

何があっても、ドンと構えてなければならない。

腹をくくって取り組めば、
どんな状況だって、何とかなるのに、

時代のせいにして、考えるのをやめてしまっている。

そんなことでは、
どんな時代だって生き残っていけませんよ。

…………………………………………………

 

 

「運」「勘」「度胸」

この3つを研ぎ澄ますことが今、
すべての経営者に求められています。

そのためには日々の生活習慣に留意しなければなりませんね。

経営者は労基法適用除外なので、
つい乱れた生活をしていると…

間違いなく上記3つのうち、

 

 

「勘(= 感性)」

 

 

は錆びついてしまいます。

それが小心者の私(岩佐)は怖い??

だから、ネオン街には極力、近寄らないようにしています。

(汗)

 

 

そして、私たち経営者は未来に向けて、
何を見るべきなのか?

自問自答していかねばならなくなりました。

だからこそ、世の中の環境変化を

【素直に】

【謙虚に】

見つめていきたいと思います。

ただ言うは易し、行うは難し。

これはなかなか難しいものです。

私たちはどうしても偏見やバイアスで
物事を見てしまいがちです。

しかし、松下幸之助氏はかつて、
こんな言葉を残されました。

…………………………………………………

素直な心とは、
何物にもとらわれることなく
物事の真実を見る心。

だから素直な心になれば、
物事の実相に従って、

何が正しいか、
何をなすべきかということを、
正しく把握できるようになる。

つまり素直な心は、
人を強く正しく聡明にしてくれるのである。

…………………………………………………

 

 

しっかり肝に銘じたいと思います。

松下幸之助氏の名言はどんな時代でも、
味わい深いですね。

今日も社長業を楽しみましょう。

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