こんにちは、JR大阪駅前の税理士法人&
経理代行事業のTFPグループ代表兼CEO
岩佐孝彦@税理士です。
高市総裁の閣僚人事が
連日発表されています。
税理士として、
個人的に注目なのは、
「自民税調会長」
のポストに誰が就任するのか?
日本の税制は「インナー」と
呼ばれる、
9名の議員が密室政治で
決定していました。
そのトップに君臨していた
宮沢洋一氏は強硬な増税派で、
“ラスボス”
の異名をお持ちでしたが、
今回退任され、
後任人事が注目されていました。
そして今回、
インナー外の小野寺五典氏が就任。
異例の人事として話題になっています。
積極財政を掲げる高市総裁の下、
近年の増税路線に変化があるか?
今後に注目です。
近年の税収は、
過去最高を更新し続け、
“財務省 = ザイム真理教”
と揶揄されていました。
今年2月には全国各地で、
財務省解体デモもありました。
中小企業経営者の間では、
「自社株に係る相続税&贈与税」
を歪んだ税制として、
批判の声を多く耳にします。
しかし、
日本の税制を批判しても、
何も始まりません。
生きた税法の知恵を駆使し、
粛々と対応する。
これに尽きます。
経営を数学的に解釈すれば、
【定数と変数】
があります。
経営者として注意すべきは、
“定数”
を自ら動かそうと考えること。
しかし、それは決して動かない。
定数とは与件です。
あらかじめ与えられたもの。
定数を変数にしようと、
時間とエネルギーを消費すれば、
無用に疲れてしまいます。
一方、
“変数”
は努力次第で変わります。
優秀な経営者というのは、
自分でコントロールできる部分と
そうでない部分を切り分けし、
自分でコントロールできることに
集中しています。
日本の税制はいわば“定数”です。
与えられた環境として受け入れ、
変数を顧問税理士と共に知恵を絞る。
この姿勢こそが大切です。
しかし、
「定数 = 与えられた環境」
さえも今大きく変わりつつあります。
経営者として無視できない定数は、
【2030年問題】
でしょう。
総人口の3人に1人が65歳以上。
644万人の人手不足へ。
644万人という数字は、
北海道の人口がマルマルいなくなる。
そんなイメージです。
(注)北海道の人口数580万人
さあ、644万人分の
労働力不足をどう埋めるのか?
その解決策は以下の通りと
言われています。
▼生産性向上 298万人
▼女性活躍 102万人
▼シニア活躍 163万人
▼外国人雇用 81万人
全体の46%を占めるのが、
生産性向上ですね。
生産性向上を数学的に言えば、
「売上 ÷ 総労働時間」
となります。
カギはAIの活用ですね。
そして何より、
自社の経営体質自体を
変革させねばなりません。
人口が減っている。
お客様が減っている。
マーケット自体が小さくなる。
これが日本の未来像です。
この変えようがない定数に対し、
努力により変えられる変数を
どのように設計していくのか?
あらゆる経営者に今、
突きつけられています。
そこで、
今年6月に日本経営合理化協会に
上梓した音声教材では、
「人手不足時代の資産戦略」
として約6時間の講話を通じ、
下記5巻セットで解説しています。
▼第1巻
経営環境の変化を見定め、
これから採るべき
会社と社長の資産戦略とは?
▼第2巻
働きがいをお金以外でも引き出し、
社長と社員を豊かにする仕組みとは?
▼第3巻
老後資金を社員と共に
形成する賢い資産戦略とは?
▼第4巻
後継社長を育成する
組織設計のための資産戦略とは?
▼第5巻
お金は稼ぐより残す方が難しい!
堂々たる社長人生を歩む資産戦略
……………………………………………
人手不足時代の資産戦略の新常識
~ 2030年問題に先手を打つ ~
(日本経営合理化協会)
収録時間:5時間57分
定価:55,000円
(会員価格:51,700円)
https://www.jmca.jp/prod/12130
……………………………………………
皆様のおかげで、
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売れ筋ランキング1位獲得しました。
デジタル音源版はご購入後、
すぐにお聴き頂けます。
定数に時間とエネルギーを
無用に注いでしまうがあまり、
「日本がダメだ」
「時代が悪い」
という、
マクロへのすり替えが
経営者の思考になぜ起こるのか??
人口減少という外部環境は、
あらゆる経営者が影響を受けます。
影響の程度に差こそあれ、
無縁な企業はありません。
これは
「最近秋らしく、
朝晩は涼しくなってきましたね。」
という時候の話題に似ています。
時候は全員が等しく
共有しているマクロ環境ですから、
「時代が悪い」
と言えば、自責になりません。
何故かと言えば、
生まれた時代を自分で選べないから。
定数だからです。
しかし何かにつけて、
「マクロ環境他責」
に流れ、思考停止に陥る。
これは二流の経営者です。
すべての定数が都合よく、
お膳立てされている。
そんな状況はあり得ません。
マクロ環境は自分の意思で
コントロールできなくても、
打ち手は無限です。
自分の意思で動かせることは
いくらでもありますね。
ラスボス(=宮沢氏)退任で、
来年度の税制改正がどうなるか?
12月中旬に発表される
税制改正大綱が今から楽しみです。
「高市総裁下の
税制改正の傾向と対策」
をしっかり練っていきますね。
今日も社長業を楽しみましょう。