こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表
岩佐孝彦@税理士です。
政府が随意契約で放出した
備蓄米について、
あの企業が名乗りを上げました。
その名は、アイリスオーヤマ。
名経営者の大山健太郎氏が
代表取締役会長を務める。
仙台に拠点を持つガリバー企業。
上場できるのに、
敢えて上場の道を歩まない。
二代目社長の大山晃弘氏が
小泉農相と先日会談。
もの凄いスピード感で、
5キロ2,000円で備蓄米の販売へ。
ネット予約も店舗販売も
あっという間に売り切れ。
消費者の反響も大きいです。
アイリスの快進撃は、
これだけではありません。
近年を振り返ってみましょう。
▼2011年の東日本大震災
⇒ LED照明の拡販成功
▼2020年の新型コロナ禍
⇒ マスク需要への大量供給
(国内出荷数トップシェアへ)
今回の備蓄米もそうですが、
何かの需要が急に出現した時でも、
瞬時に増産OK。
普通の企業は1~2割増しには、
緊急対応できる。
しかし5割増しの注文には、
工場や物流がパンクし、
すぐには出荷できない。
ただアイリスは違います。
なぜ他社と違う
瞬発力があるのか?
その答えはズバリ、
【あらゆる設備の稼働率を
7割以下にとどめている】
からです。
注文が増え、7割を超えたら、
工場を増床するか、
工場を新たに建てる。
具体的な需要があって、
増やすわけではないため、
普段はただの予備スペースです。
生産体制に余裕があるのです。
今回の備蓄米も納品後、
県内の精米所で瞬時に精米へ。
言い換えれば、
【ビジネスチャンス優先の経営】
です。
いつ何時、
目の前にチャンスが出現しても、
すぐに対応できるように、
常に準備して待っているのです。
▼自社の強みに特化
⇒ 選択と集中
▼目先の効率は下がるが、
機会損失を起こさない
⇒ 選択と分散
の両方の戦略を追求しています。
税理士目線で言えば、
アイリスの経営戦略の場合、
▼ROA(総資産利益率)
▼ROE(自己資本利益率)
といった、
【資本効率】
を示す財務指標はよくなりません。
ただ大山健太郎氏はこう言います。
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人口増加時代は、
キャッチアップのビジネスでも、
何とかなる時代でした。
他社と比較して少し頑張れば、
会社は回ったものです。
不況が来ても、
いずれ好景気がやってくるから、
それまでの辛抱と
静観を決め込んでいた
経営者がほとんどでした。
しかし人口減少時代では、
それでは会社は全く回らない。
大きな市場が短期間のうちに
縮むことが当たり前に起きるのです。
10年に一度ではなく、
もっと高い頻度で外的環境に
大きな変化が起きる時代です。
その中で勝ち抜くには、
自らの手で環境を
コントロールする力が必要です。
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目先の経営効率を優先するなら、
工場を1か所に集約し、
設備の稼働率も高い方がいい。
製品群も広げず、
得意なものに絞れば効率が良い。
しかし人口増加時代は通用しても、
人口減少時代の激動期には
ダメージが大きくなる。
オンリーワンの商品は
1つではなく、
たくさんのオンリーワン商品を
持つことの重要性を
大山健太郎氏は説いています。
これからの経営のスタンダードは、
目先の利益の最大化や
資本効率の極大化ではなく、
「どんな時代環境でも、
利益を出すことのできる仕組み」
をつくることなのです。
60年にわたる百戦錬磨の経験値。
オイルショック時に
倒産危機に瀕し、苦汁をなめた。
その失敗経験を糧とし、
利益を出し続ける仕組みを確立。
本当に学びになりますね。
人口減少時代の今日では、
「ニューノーマルのマネジメント」
が求められています。
かつてのノーマルな経営手法は
全く通用しなくなっています。
まさに“新常識”が求められます。
そこで日本経営合理化協会に
この度上梓した新教材の中で、
以下のコンテンツを
5巻セットでお届けしています。
▼第1巻
経営環境の変化や
国策の狙いを見定め、
これから採るべき
会社と社長の資産戦略
▼第2巻
働きがいをお金以外でも引き出し、
社長と社員を豊かにする仕組み
▼第3巻
老後資金を社員と共に形成する
「賢い資産戦略」
▼第4巻
次世代リーダーを育成する
組織設計のための資産戦略
▼第5巻
お金は稼ぐより残す方が難しい!
堂々たる社長人生を歩む資産戦略
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人手不足時代の資産戦略の新常識
~ オーナー社長が社員と共に
お金を残す経営基盤増強法 ~
(日本経営合理化協会)
収録時間:5時間57分
定価:55,000円
(会員価格:51,700円)
https://www.jmca.jp/prod/12130
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大山健太郎氏の「60年」の
半分にも満たないですが、、、
(汗)
私(岩佐)の税理士登録「28年」の
知見を凝縮しております。
経営者としての時流適応の
ヒントにして頂ければ幸甚です。
今日も社長業を楽しみましょう。