こんにちは、JR大阪駅前の税理士法人&
経理代行事業のTFPグループ代表兼CEO
岩佐孝彦@税理士です。
8月を振り返れば、
小売業界で地殻変動が起きたとか。
日経ビジネスでは、
「2つの象徴的な逆転現象」
について解説しています。
▼逆転現象その1
ドンキの売上がイオンを上回る
(注)イオン主要子会社の
イオンリテール
▼逆転現象その2
イオンが時価総額で
セブン&アイを上回る
小売3強は、
▼イオン
▼PPIH(ドン・キホーテ)
▼セブン&アイ
ですが、証券アナリストは、
「歴史的な転換点」
として評しています。
国内3強の中で
苦境に立たされているのが、
セブン&アイです。
セブンイレブンなど
コンビニを日常利用している、
私たち消費者からすれば、
セブン&アイは身近な存在ですが、
経営者としても、
同社の動きは大変学びになります。
8月上旬の中期戦略の説明会で
デイカス社長はこう述べました。
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私たちは長年、
マーケットリーダーであり、
今でも圧倒的なトップポジションを
維持します。
そこには多くのポジティブな面が
ある反面、
実はとても危険な環境です。
長年にわたる成功は、
我々の事業に慢心をもたらし、
イノベーションのスピードを
低下させうるのです。
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外国人のトップの言葉として、
大変重みがあります。
某証券アナリストは、
「デイカス社長は過去を反省し、
区切りをつけた。
会社が改善に向かう
第一歩を踏み出した印象だ。」
と評価しています。
過去の成功は次の成功を妨げる。
かつて上手くいった方法に固執し、
市場の変化を見失う。
成長を止める最大の要因は、
失敗ではなく、過去の勝利。
そんなメッセージも
込められていますね。
実際のところ、
セブン&アイの
中期戦略はどうなのか?
百貨店や金融など
非中核事業を切り離しています。
また9月1日付で、
イトーヨーカ堂を傘下に持つ
ヨークHDを米投資ファンドに売却へ。
コングロマリット型の
ディスカウントを解消し、
「日米を軸にしたコンビニ事業」
に特化しつつあるのです。
創業21年&税理士登録28年の
経験則から言えることがあります。
大赤字を何年も出し続ける
企業に共通するのは、
色んな事業に手を出していること。
中には、
BtoBが祖業なのに、
BtoCにも乗り出しています。
儲かりそうと聞くだけで、
色んなビジネスを手掛けている。
あのセブン&アイでさえ、
コングロマリット型で
失敗している訳ですから、
中小企業が成功するはずなし。
大切なのは、
「足すことではなく、削ること」
です。
拡大の前に集中!
増やし過ぎた商品ライン、
広げ過ぎた顧客層の全てを、
一点に集約すると、
利益は跳ね上がります。
真の差別化は、
機能や価格ではありません。
「自社の定義」
を変えることにあるのです。
野球のバッティング同様、
軸足がぶれていて、
強い打球が打てるはずなし。
人生の要諦はあれこれ試し、
完勝できそうな戦域にフルベット。
一点集中&大量投下が大原則。
中小企業の組織戦略においても、
「コア業務に人的リソースの
一点集中&大量投下」
が人手不足時代で急務です。
経理など儲けを直接的に生まない
バックオフィス業務は、
内製化せずに
アウトソーシングへ。
「経理をもう雇わない」
これこそ、
人手不足時代の
経営戦略の新常識なのです。
TFPグループの
バックオフィスBPOサービス事業を
是非ご活用ください。
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▼バックオフィスBPOサービス
(株式会社マミー経理ワークス)
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6月に日本経営合理化協会に
上梓しました、
『人手不足時代の資産戦略の新常識』
https://www.jmca.jp/prod/12130
の案内パンフレットの中で、
「人を大切にする経営」
に役立つ教材として、
拙書をご紹介頂きましたが、、、
別の表現をすれば、
「コア業務に従事する
人財を大切にする経営」
が中小企業に今求められています。
誰彼構わず、
バックオフィス業務の人員まで含め、
「全社員の物心正面の幸福の追求」
は現実問題として、
今後厳しいのではないでしょうか。
物心両面の幸福の追求の
対象となりうる。
そんな社員を
フォーカスすべき時です。
これこそ、
経営者としての時流適応です。
今日も社長業を楽しみましょう。