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人手不足時代の次は、何が来る??

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。

前回の『兵站』の続きです。

まず、カネについて考えてみましょう。

経営における最重要の『兵站』は?

資金(=カネ)ですね。

倒産は、資金がついえた時に起きます。

銀行からどんなに多額の借入があっても、
たとえ債務超過であっても、資金が回っているうちは潰れない。
 

例えば、下記の『兵站』は必須です。

▼小規模企業共済 ⇒ 個人版“埋蔵金”システム

(注)医療法人理事長除く

▼倒産防止共済  ⇒ 法人版“埋蔵金”システム

(注)医療法人除く

▼経営者保険 ⇒ 一時期の販売中止状態が解除

▼銀行融資  ⇒ 信用のパイプづくり

『兵站』の本質的な機能は以下の通り。
作戦の実行において、

 

▼必要な物資を

▼必要な時に

▼必要な量を

▼必要な場所に

 

充足させることです。
次に、ヒトの面から考えてみましょう。

人手不足時代の中で最重要なのは、

 

『兵站 = ヒト』

 

です。「人手不足倒産」も増えています。

帝国DBによれば、2018年1~9月の
人手不足倒産は299件。

3年連続で前年同期を上回っています。

2013年以降の調査開始以降、最多を記録。

採用面接のあり方も変容しています。

例えば、新卒採用を行う組織の場合、従来のように、

 

「面接 = 学生を選ぶ場」

 

と捉えていると、良い人材は採用できません。

「面接 = 企業をアピールする場」

と考え方を転換しなければならなくなりました。
しかし、ヒトを雇わないと事業の発展なし?

採用を継続的にできなければ、
受注を止めなければならない?

ヒトを雇うために経営者は走り続ける?

:
:
:

これで本当に良いのでしょうか??

将来は閉塞感でいっぱい??

将来に希望が持てない??

働き方改革の機運の中で、
組織の作り方が変わりつつあります。

デジタル社会への移行です。

 

▼AI

▼RPA

▼ICT

▼Iot

これらへの対応が今後不可欠となりました。

神田昌典氏(カリスマ経営コンサルタント)
はこうおっしゃっておられます。

 

 

…………………………………………………

ほとんどの成熟事業は、
デジタルと組み合わせることにより、
再び成長を開始する。

…………………………………………………
デジタル社会への対応努力をする。

そんな組織を応援する施策が出ています。

平成30年度税制改正にて、
新たな優遇税制ができました。

 

 

『Iot税制』

正式名称は、コネクテッド・インダストリーズ税制。

▼データ分析により自動化するロボット・工作機械

▼センサー等のデータ収集機器

▼サーバー・AI・ソフトウェア等の
データ連携・分析に必要なシステム

▼サイバーセキュリティ対策製品

などなど。

 

 

上記の設備投資5000万円以上を行った場合、

 

▼特別償却30%

or

▼税額控除3%
(賃上げがあれば、5%)

の適用が可能となりました。

投資額の要件が大きいので、
適用できる組織は限定的でしょう。

ただ時流として、今後の税制改正にて、
さらなる拡充が予想される。

個人的にはそう考えています。

情報のアンテナを是非、張っておきましょう。

人手不足時代の中で、
同業他社に負けじとヒトの確保へ。

これは“レッドオーシャン”です。

人手不足時代の中で、
デジタル社会への変革に注力する。

これは“ブルーオーシャン”です。

人手不足時代の次は…

人余り現象が起きるのか??

 

 

『人生の勝率の高め方

~ 成功を約束する「選択」のレッスン』

(KADOKAWA)
著者の土井英司氏(カリスマ書評家)は、
この中で以下のように述べておられます。

 

…………………………………………………

僕がどのように時代の流れを
読んでいるのかというと、

すべての物事を「対義語」で
考えています。

今が「豊か」な時代なら、
次は「清貧」の時代になる。

今が「個人主義」の時代なら、
次は「全体主義」の時代になる。

「今を表す言葉と、その対義語は何か」

これを考えれば、
時代の波は読み取れるのです。

…………………………………………………

 

今が「人手不足」の時代なら、
次は「人余り」の時代になるのか??

AI、RPAの進展を見ても、そんな将来が見えてきます。

作業レベルの仕事しかできず、付加価値を提供できない。

そんな組織は将来ヤバい??

労働者の権利だけを主張し、
組織貢献を果たさないビジネスパーソン。

そんな人材も将来ヤバい??
ポスト人手不足を見据え、長期視点で先手を打っておくべし。

目の前のルーチン業務に追われ、
人手不足を嘆くだけではいけません。

 

 

日本では『兵站』を軽視してきた。

そんな歴史があります。

日本軍は真珠湾攻撃の奇襲に成功。

それなのに…

艦船を補修するための乾ドックや、
補給タンクに爆撃を与えず、放置した。

これが後になって、仇となる。

1942年のミッドウェイ海戦で、日本は大敗北を喫しました。

日本はミッドウェイ海戦に、

「赤城」
「加賀」
「蒼龍」
「飛龍」

の空母4隻を投入。

一方のアメリカは本来なら、

「エンタープライズ」
「ホーネット」

の2隻の空母しか用意できない。そんなはずでした。

4対2で日本軍有利??

本来なら、そんな構図だったのです。

しかし、司令長官ニミッツ大将は、
戦闘不能状態にあった空母

「ヨークタウン」

を真珠湾の乾ドックに入れる。

驚異的なスピードで補修し、
ミッドウェイ海戦に間に合わせたとか。

真珠湾攻撃の時に日本軍がもし
乾ドックを潰しておけば…

戦局は違ったものになっていた??

これが多くの歴史家の一致する見方です。

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:
:

孫氏の兵法やランチェスター理論で、
戦略を学ぶのもよいでしょう。

しかし、時流は戦略よりも『兵站』です。

 

…………………………………………………

プロは兵站を語り、素人は戦略を語る。

…………………………………………………

 

時代の変わり目の今こそ、この格言を胸に刻むべし。

今日も社長業を楽しみましょう。

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