こんにちは、JR大阪駅前の税理士法人&
経理代行事業のTFPグループ代表兼CEO
岩佐孝彦@税理士です。
日経平均株価が連日の最高値。
先日は終値5万1,325円。
この背景には、
AI関連銘柄への
旺盛な物色意欲があります。
アドバンテストは一時7%高。
エヌビディアは世界企業初の
時価総額5兆円突破。
レーザーテックは一時ストップ高の
21%高の2万8,575円まで急騰。
AI関連銘柄が日経平均株価を
牽引する流れが見られます。
5万円台が定着するのか?
これは朗報ですね!
一方、悲報もあります!
国税庁がAI活用を強化し、
【KSK2】
が来年9月24日から導入されます。
KSKとは、
「国税総合管理システム」
の略です。
来年より現状の進化版として、
2.0版が導入へ。
これによって、
税務調査がより一層
厳しくなるのは必至です。
具体的には、
以下のシステム形態になります。
▼データ中心の事務処理を
実現するシステム
(紙からデータへ)
▼税目別の縦割りシステムを解消
⇒ 税目別のDBアプリケーション
⇒ 横断的に統合へ
▼独自OSを使用する
大型コンピュータを中心とした
メインフレームからの脱却
⇒ 市販の汎用的なOSを使用する
オープンシステムへの刷新
これにより属人化の傾向が見られる
現状の調査スキルが標準化され、
税務調査官の全体的なレベル向上に
寄与するでしょう。
紙ベースの現状のアナログ調査は、
AIによるデータ分析により、
精緻に不正を発見しやすくなります。
また、法人税部門や資産税部門など、
税目別の縦割り行政は、
一元管理が可能となります。
KSK2の前哨戦??
最近の税務調査追徴の報道は、
以下の通りです。
▼麻生美容クリニックグループに
対する法人税調査
⇒ 約62億円の申告モレ
⇒ 12億円の追徴税額
▼奈良の不動産会社の
役員に対する相続税調査
⇒ 約10億円の現金を自宅に隠蔽
⇒ 約5億円の追徴税額
現状は悪質な大口の脱税に限定し、
AIが活用されていますが、
来年9月から税務調査は、
更に厳しさを増しそうです。
AIによって、
労働生産性が向上するのは、
私たちだけではなく、
国税調査官も同様なのです。
まさに光と影ですね。
巷のコンサルタントの中には、
「税理士が決して教えてくれない
節税対策」
などと喧伝する例も見られます。
しかし、
彼らに税務代理権限は
法的にありません。
AI時代に備え、
税務調査の傾向と対策を
顧問税理士と共に、
しっかり練っていくべし。
今日も社長業を楽しみましょう。