こんにちは、JR大阪駅前の税理士法人&
経理代行事業のTFPグループ代表兼CEO
岩佐孝彦@税理士です。
値上げラッシュが止まりません。
10月より値上げされる
飲食料品は合計3,024品目。
4月以来、半年ぶりに
3,000品目を上回りました。
全体の約75%を占めるのが
酒類・飲料です。
「お~いお茶」
「十六茶」
「生茶」
「綾鷹」
のペットボトルはお馴染みです。
ただ今回の料金改定で
180円から200円に到達へ。
10月10日に日経新聞に掲載された、
『社長100人アンケート』
にこんな項目がありました。
Q.半年後(2026年3月末)までに
主要な製品やサービスを
値上げしますか?
この回答は以下の通り。
▼値上げする 46.7%
▼値上げを検討 47.6%
▼値上げしない 5.7%
また、
現状の価格についての項目です。
Q.全社的にみて価格転嫁は
十分ですか?
この回答は以下の通り。
▼十分 9.7%
▼不十分 90.3%
これが上場企業の社長141人の
まさに今の頭の中です。
10月は酒類飲料の値上げラッシュと
なりましたが、
この半年以内にあらゆる業界で、
更なる値上げが見られるでしょう。
ユニクロを展開する、
ファーストリテイリング。
柳井正会長は決算説明会で、
2025年8月期の業績を発表しました。
売上収益から売上原価と販管費を
控除して算出する、
「事業利益」
について当初は25億円下がる
予想でしたが、、、
結果は前期比25%増。
当初はトランプ関税の影響を
悲観的に見ていましたが、
「値上げでカバー」
することで増収増益を達成。
価格の適正化で
関税の影響を吸収したのです。
値頃感を売りにしていた
ユニクロも値上げし、
関税という難局を
見事に乗り切っています。
利益を最大化する方法は、
以下の4つです。
▼単価を上げる(値上げ)
▼販売数量を増やす(客数UP)
▼変動費を下げる(原価引下げ)
▼固定費を下げる
詳しい解説は割愛しますが、
【粗利益率50%以上】
の場合における
【利益貢献度ランキング】
がまさに上記の順番になります。
1位が値上げ、2位が客数UP。
もし、
【粗利益率50%未満】
のビジネスなら、
2位と3位が逆転します。
2位が原価引下げ、3位が客数UP。
いずれにせよ、
粗利益率いかんに関わらず、
利益が最も残るのは、
「値上げ」
であることに変わりなし。
稲盛和夫氏はかつて、
【値決めは経営である】
との名言を残されましたが、
会計学的に見ても、
まさにその通りなのです。
値上げで顧客が離れるのは、
価格に問題があるのではなく、
【価値】
が低いからです。
価格を上げても
選ばれるブランドは、
他社には無い世界観を
提供しています。
コメダ珈琲は、
コーヒーの常連客を
惹きつけているのではなく、
期待通りの空間や時間の流れを
安定供給しているので、
リピートされるのです。
価値を磨き、価格を上げる。
すると、顧客の質まで変わる。
その結果、中小企業にとって
“一番の資産”
が手に入ります。
一番の資産??
はい、それは“元気”です。
中小企業において最も大切なのは、
【働く人の元気】
です。
社長と社員に元気があるから、
お客様への貢献に頑張れる。
中小企業は値上げ一択なのです。
「労働分配率
= 粗利益に占める人件費の割合」
ですが、
利益があるからこそ、
従業員に分配できる訳です。
そこで私(岩佐)が今回、
日本経営合理化協会に
上梓した音声教材では、
約6時間の講話を通じて、
「持続的賃上げを実現し、
社長が社員と共に
お金を残す」
という見地に基づき、
時流適応としての
経営体質変革法について
講話を収録しております。
……………………………………………
人手不足時代の資産戦略の新常識
~ 人口減少で迫る
2030年問題に先手を打つ ~
(日本経営合理化協会)
収録時間:5時間57分
定価:55,000円
(会員価格:51,700円)
https://www.jmca.jp/prod/12130
……………………………………………
デジタル音源版はご購入後、
すぐにお聴き頂けます。
皆様のおかげで、
3ヶ月(6~8月)連続で、
売れ筋ランキング1位獲得しました。
以上、
値上げの重要性を説きましたが、
「そんなこと言われなくても
わかっているよ。
簡単に値上げできたら、
誰も苦労しないよ」
なあんて
声が聞こえてきそうですが、、、
強さは挑戦し、
壁を超えた先にしか手に入りません。
目の前の困難から逃げ続ける限り、
たくましく生き抜ける人間には
なれませんね。
守るべき家族、社員があるからこそ、
経営者は強くなれるのです。
「負けたくない」と「絶対に勝つ」
両者は似ているようで、
全く異なる認識です。
「負けたくない」
と思っている限りは
どうでしょう??
負けは確かにしないけど、
勝つこともできないでしょう。
「絶対に勝ち切る」
と決める。
だから、勝利が手に入るのです。
己の内面で回している言葉が
外側の現実を作り出します。
今日も社長業を楽しみましょう。