こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表
岩佐孝彦@税理士です。
令和のコメ騒動に
新たな動きが見られました。
石破総理は先日、
党首討論でこう述べました。
「コメは5キロ3,000円台で
なければならない。」
異例の発言の背景には、
長引く価格高騰に対する
国民の不満があります。
農相新任の小泉進次郎氏の
手腕に注目です。
コメは一番の食糧である。
これは古今東西、変わりません。
豊臣秀吉の時代のこと。
大雨で淀川の堤が切れ、
非常に危険な状態になった。
秀吉自身も現場に出て、
家臣たちを激励するけれども、
決壊個所をふさぐ
土嚢がなかなかできず、
そのうち雨は激しさを増し、
水かさも増してくる。
そんな中、
石田三成が駆けつける。
即座に近くの米蔵を開き、
数千俵の米俵を運び出させる。
それを山積みし、
洪水を瞬時にせき止めた。
やがて雨があがり、
水が引いた時。
近在の百姓町人に対し、
三成はこう呼びかけた。
「本物の堅固な土嚢を作って
運んできた者には、
報酬として先の米俵を
1個につき1俵与える。」
それで人々は競って、
丈夫な土嚢を作って持ってきた。
わずかな間に堤防は
前よりも立派に修復された。
さすがの秀吉も感嘆したとか。
堤防は土でできています。
だからそれが切れたら、
土嚢を積んで修復する。
誰でもそう考えるのは、
当然でしょう。
しかし、
それでは間に合わない時、
多くの人命を救うために、
まず何かによって
ふさぐことが先決である。
そんな発想の転換を
三成は行ったのです。
ただ米俵で
決壊を防いだだけだったら、
人によっては、
もったいないと思うかもしれない。
ただいずれ堤防はきちんと
修復しなければならない。
それには
莫大な人手と費用が必要である。
そこで米との交換条件で、
人を喜んで働かせ、
瞬時に堤防を完成させたのです。
才知を超えた
自由自在な発想の転換は
学びになりますね。
なかなか難しいものがあります。
税務の実務においても、
顧問先様から相談を受けた時、
四角四面の杓子定規な
対応にならないように、
弊社スタッフにも常日頃より
言って聞かせていますが、、、
「税法= 税金を取るための法律」
の縛りがあるがゆえに、
頭が硬直してしまいがちです。
税務リスクを恐れるあまり、
とかく型通りの回答になるのです。
ただ現実問題として、
四角四面の杓子定規でよいなら、
脳みそに汗をかく必要はありません。
正直ラクです。
現代は情報氾濫時代。
顧問税理士に聞かずとも、
ネットで検索すれば、
型通りの情報は瞬時に入手OK。
ただネットに転がっている
情報には“地雷”がたくさんあり、
ことなかれ主義の
都市伝説も多く見られます。
「知識+経験=知恵」
のレベルの情報なのでしょう。
ただ話は簡単ではありません。
“税務署の伝家の宝刀”
の存在があるからです。
いくら形式上は合法的な取引でも、
租税回避行為と認定されれば、
税務署長権限で否認できる。
そんな規定です。
法人税法132条の
「同族会社の行為計算否認規定」
です。
税は計算ではない。法律である。
マネーゲームや
数字のお遊びでもありません。
取引の根底に、
経済的合理性の存在が
なければならない。
自分の心を解き放ち、
視野を広げていく。
今までオモテから
見ていたものをウラから見る。
ウラを見ていたものを
オモテも見てみる。
税務に限らず、
経営者に求められる資質です。
今日も社長業を楽しみましょう。