ブログ

【事業承継】明日から父と呼びません。

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ

税理士法人トップ財務プロジェクト代表

岩佐孝彦@税理士です。

 

GWも終わりましたね。

今日からお互い頑張ってまいりましょう。

 

一昨日は「こども日」でした。

朝日新聞には、

こんな記事が出ました。

 

 「子どもの数

  初めて1,400万人下回る

  44年連続で減少 総務省」

人口減少の記事を見ても、

今更だれも驚かないでしょう。

もはや周知の事実ですね。

ただ記事をよく読むと、、、

私(岩佐)が子供の頃の

50年前と比べると、

46%まで減少しているとか。

 

男子は18万人減の699万人。

女子は17万人減の666万人。

 

時代は大きく変わりましたね。

 

ただ子どもの数が

年々減っているとはいえ、

 

日本の事業所の99.7%を占める

中小企業の事業承継では、

 

「親子間」

 

で行われるケースが多いです。

非上場ながら高収益を誇る、

下記2社においても、

親子間での事業承継です。

 

▼ジャパネット

⇒ 高田旭人氏

⇒ カリスマ創業者の

  高田明氏の長男

 

▼アイリスオーヤマ

⇒ 大山晃弘氏

⇒ カリスマ経営者の

  大山健太郎氏の長男

 

 

上記2社の先代の

カリスマ経営者は共に、

 

「理念の継承を考えれば、

 親族内承継がベスト」

 

と語っておられます。

 

しかし現実は、

 「親子間の葛藤や軋轢」

が見られるケースが多い。

親族内承継は本当に難しい。

 

これが、

創業21年及び税理士登録28年の

経験則からの本音です。

 

 

著書やメディアの情報を見ると、

高田旭人氏も大山晃弘氏も、

偉大なる先代の後を継ぎ、

今日まで

相当の葛藤があったようです。

 

 

日本経営合理化協会に

ご登壇の佐藤肇氏。

 

スター精密の元代表取締役。

70歳を過ぎ、

潔く代表取締役を退任し、

三代目社長にバトンタッチへ。

 

ご自身は大学卒業後、

父・誠一氏が創業した、

スター精密に二代目として入社。

 

リーマンショック時には、

売上高が一気に3分の1に激減。

85億円の大赤字。

 

しかし自己資本比率8割を維持。

社員700名の雇用を守り抜き、

わずか1年で業績V字回復を果たす。

そんな佐藤肇氏は、

日本経営合理化協会の

YouTubeチャンネルでこう言います。

………………………………………

後継者は先代を超えようなどと

考えてはいけない。

 

たとえ過去最高益を出したとて、

私は親父を超えたと思わないし、

超えようと思わない。

 

親父が前を歩いてたら、

見える位置で、

必ず後ろからついていく。

 

東京の街というのは、

ビルの間に

色んな路地があるわけだ。

 

もし親父を見失うと、

路地を右に行ったのか、

左に行ったのか分からなくなる。

 

ただ見失わないように

するんであって、

親父の背中にタッチできる

位置に行こう、

なんて思ったことは一度もない。

 

親父の背中を見失わない。

それが息子の

一番大事なことであって、

親父を超えようなんて、

とんでもないことだよ。

 

超えられるはずがないよ。

時代が違うんだから。

…………………………………………

 

素晴らしいお言葉ですね。

 

親父の経営は古いだの言いながら、

謙虚さを失う後継者というのは、

天に唾を吐くように、

結局は自分に返ってくる。

 

先代が長年築いた基盤が

あるからこそ今がある。

 

事業の永続的発展というのは、

 「先代への感謝の気持ち」

が土台となる。

そう説いておられるのです。

中小企業の事業承継に際しては、

自社株の贈与税&相続税の

問題が宿命的に存在します。

 

資本金1,000万円の中小企業の

自社株が長年の黒字経営の結果、

 

時価10億円(オッズ100倍)

という話はザラにあります。

 

そうなると、

換金性の低い資産(=自社株)の

贈与税&相続税の問題が生じます。

 

▼社長のイス

⇒ 代表取締役のポスト

▼オーナーのイス

⇒ 経営支配権の確保

 

この“2つのイス”を

次世代に渡さねばなりません。

 

社長のイスを渡していく。

そんな過程では、

親子双方の

感謝の気持ちが大切でしょう。

 

佐藤肇氏は先代に対しても、

常日頃よりこう言い諭すそうです。

 

「あなたの経営は古くはない。

 ただこれだけ時代が

 大きく変わったんだから、

 多少息子の言うことは

 よく聞きなさいよ。」

また、オーナーのイスを

渡していく過程では、

精緻な税務戦略が重要になります。

 

具体的には以下の通りです。

 

▼特例事業承継税制

⇒ R7年度税制改正大綱にて、

  後継者要件の緩和

⇒ R9年12月末日までが

  タイムリミット

 

▼相続時精算課税制度

⇒ R5年度税制改正大綱で拡充

⇒ 自社株は最適な面あり

 

▼持株会社(ホールディングス)

⇒  上に作るか、下に作るか?

⇒ 株式移転型か?

⇒ 銀行借入依存型か?

⇒ キャッシュ循環型か?

 

上記それぞれ、

メリットとデメリットが存在します。

 

緊急性はありませんが、

重要性が極めて高い。

 

そんな経営テーマこそが、

自社株対策であると言えるでしょう。

顧問税理士と十分協議して下さい。

1997年のスター精密創業者の

佐藤誠一氏の告別式でのこと。

会社との合同葬で執り行う。

 

佐藤肇氏はまだ当時社長に

就任されていませんでしたが、

お別れの言葉を述べるように、

当時の社長に指示されたとか。

 

そこで佐藤肇氏はこう言った。

 

「経営者としての佐藤誠一、

 一人の人間としての佐藤誠一を、

 一番尊敬できた。

 そんな自分自身を本当に

 誇りに思うし、幸せに思う。」

そんな父の背中を見て育った、

現常務取締役の佐藤誠悟氏。

 

同社入社の前日に、

父の佐藤肇氏に手紙を送った。

 

「明日から私は父と呼びません。

 社長と呼びます。」

 

そう書いてあったそうです。

 

別にスター精密に入社することは、

親子の縁を切ることを

意味するわけではない。

 

それなのに、、、

父の肇氏が誠一氏のことを

家で父と呼んでいなかった。

そんな姿を見ていたのか?

 

同社の社長は現在、

佐藤肇氏の従兄弟の佐藤衛氏。

 

ただ将来は佐藤誠悟氏が、

社長に就任するのでしょう。

創業家の覚悟に敬礼!

 

今日も社長業を楽しみましょう。

 

アーカイブ

ブログTOPへ

日々是精進ブログはこちら
新型コロナ特設サイトはこちら
個別無料相談の詳細はこちら
  • 助成金&補助金で新型コロナ禍をチャンスに変える方法
  • 「令和時代にお金を賢く残す社長の新ルール」
  • お金を残す「社長の資産防衛の新常識」
  • お金を残す「社長の資産防衛術」
  • 「ずっとお金持ち」の人成金で終わる人
  • オーナー社長の「財務対策4つの急所」
  • 社長と会社のお金を残す力“養成”講座
  • 社長は「会社のお金」をこう残せ!
  • 小さな会社の社長のお金を残すために絶対必要な本
  • 社長のお金を残す財務プロジェクト作戦指南書
お問い合わせ
よくある質問