ブログ

【有価証券評価損】いつ社長を辞めるんだ?

こんにちは、JR大阪駅前の税理士法人&

経理代行事業のTFPグループ代表兼CEO

岩佐孝彦@税理士です。

 

上り坂・下り坂・まさか。

経営には良い時もあれば、

悪い時もある。

 

 

ゴールドマン・サックスの

K氏はこう言い放った。

 

 

「いつ社長を辞めるんだ」

 

 

「よく恥ずかしくもなく、

 社長をやってるな」

 

 

「名刺を出す前に

 お前のやることは

 土下座をすることだ」 

 

 

三井住友銀行のH常務は、

 

 

 「明日朝一番で話がある。

 

  大阪の本店まで来てくれ」

 

 

と電話をかけてきた。

 

翌朝一番の新幹線に乗り、

急ぎ大阪に向かった。

 

 

朝一番で駆け付けると、

H常務は雑談を始めた。

 

 

「宇野さんはスマートだから、

 さぞかしモテるんでしょうね?」

 

「どれだけ遊ぶと、

 会社があんな風になるの?」

 

 

20分後、H常務は突然、

 

「今日はご苦労様でした」

 

と言い放ち、部屋を出て行った。

 

 

「今日は何か?」

 

 

と呼び止めると、

 

 

「いや別に。

 雑談できて楽しかったよ」

 

 

と悪びれる風は微塵もなかった。

 

 

陰湿な苛めと同じだった。

 

USENグループ代表取締役の

宇野康秀氏。

 

リーマンショック後、

株価が暴落し、

二期連続赤字決算。

 

債務超過に陥り、

コベナンツに抵触へ。

 

《注》コベナンツとは?

赤字決算の際に融資の引き揚げ等、

融資契約の際の財務制限条項

 

急激な業績悪化を受けて、

宇野氏は資産や事業の切り売りを

決断しなければならなくなった。

 

K氏とH常務は宇野氏に対し、

引っ切りなしに電話をかけてくる。

 

 「いつ辞めるのか?」

 

 「借りたお金を返さないのは、

  泥棒だ」

 

 

宇野氏に対する罵言雑言は

一向に止む気配なし。

 

 

宇野氏は精神的に追い詰められた。

 

 「自殺したら楽なんだろうな。」

 

そんな思いが頭をよぎる。

 

宇野氏の兄(康彦氏)は、

父の会長の死後、

社長の座を弟(宇野氏)に奪われ、

起業するが、失敗へ。

 

その後、自ら命を絶っている。

 

 

「いや、俺は絶対に死なない。   

 兄が亡くなっているから、

 自分は絶対に死んではいけない」

 

 

そしてついに、

宇野氏は決断を下した。

 

USENグループの社長を退任する

記者会見でこう言いました。

 

 「やや無理なM&Aをして、

  手を広げ過ぎました。」

 

 

1998年。

父(元忠氏)から引き継いだ

会社から身を退いた。

 

メディアは宇野氏の撤退を

散々に書き散らしました。

 

 “ヒルズ族の幕引き”

 “丸裸の撤退”

 

などと、、、

 

しかし宇野氏が只者でないのは、

ここから這い上がるところです。

 

U-SENから分割して、

U-NEXTを個人で設立。

 

4年後の2014年、

東証マザーズ上場。

 

2017年。

U-NEXTはTOB(株式公開買付)し、

USENと経営統合へ。

 

一度は代表を辞任し、

銀行管理状態にあった。

 

そんな父の創業した会社を

完全に取り戻したのです。

 

 「二代目のバカ息子が

  会社を潰したとは、

  絶対に言われたくなかった」

 

 

宇野氏の心中に

こんな思いが残っていたとか。

 

このエピソードにおいて

反面教師にすべきは、

 

「経営者は時に

 情を捨てなければならない。

 非情も必要である。」

 

ということ。

 

3社も上場させた経営者は、

宇野康秀氏しかいない。

 

しかし弱点は、

 

 「優しすぎるところ」

 

と批評されます。

USENグループの

経営危機の発端は何か?

 

記者会見にもあったように、

無理なM&Aをしたこと。

 

学生援護会を自らの

感覚値の2倍の高値で買収へ。

 

 

 

宇野氏は本音ではM&Aに反対だったが、

 

創業メンバーの

鎌田氏に配慮するあまり、

 

 「こんなチャンスはない。

  是非買いましょう。」

 

という意見を

優先させてしまったとか。

 

買収した学生援護会との

シナジー効果を出せず、

システム障害に遭う。

 

人材派遣業界全体も

逆風にさらされる中、

株価は下がり続けました。

 

 

もう一つの教訓は、

 

「会社のカネで

 上場株式投資は要注意」

 

ということ。

 

法人税法61条において、

 

 「売買目的の有価証券の期末評価

   ⇒ 時価評価

   ⇒ 評価損益を計上」

 

が定められています。

 

有価証券評価損益は決算書上、

 

 「営業外収益」

 「営業外費用」

 

に計上されます。

 

《注》売買目的外の有価証券

長期保有目的の有価証券の場合、

期末評価なしOK

 

本業には無関係の

株式市場の影響が、

決算内容に反映されるのです。

 

USEN本体は上場していましたが、

連結対象子会社の

インテリジェンスも上場していた。

 

 

よって、

日本の事業所の99.7%を

占める非上場企業の決算処理において、

そのまま当てはまりませんが、

 

 

保有有価証券の株価暴落で、

子会社の株式評価に加え、

従前は資産扱いしていた項目の

減損処理を迫られたのです。

 

 

当初は金融機関との協議で、

コベナンツ問題も解決するだろうと、

楽観視していたようですが、、、

 

 

状況はどんどん悪化し、

2期連続の赤字&債務超過で、

金融機関の態度が急変したのです。

 

………………………………………

会社が悪くなる時は

あっという間。

 by 坂根正弘氏(コマツ元社長)

………………………………………

 

金融機関は一般的に、

 

 「当行が貸したカネで、

 上場株式投資をする」

 

という財務行為を嫌います。

 

金融機関としては、

あくまで本業に対し、

融資をしているのです。

 

 

株式投資は基本、個人で!

法人とは違い、

含み損益に課税関係なし。

 

売却益は分離課税20.315%。

法人税等の実効税率33.6%より、

断然安い。

 

売却損は3年繰り越しOK。

 

 

2026年度税制改正大綱により、

暗号資産も2028年から、

総合課税から分離課税になる見通し。

 

資産運用は法人ではなく、

個人が有利な税制環境に整備へ。

 

これが国策でもあります。

 

 

宇野康秀氏の不屈の精神は

学ぶべき点が多いですが、

経営の本質論で考えれば、

経営を危機に陥らせない。

 

そのための思考法を

反面教師にせねばなりませんね。

今日も社長業を楽しみましょう。

アーカイブ

ブログTOPへ

日々是精進ブログはこちら
株式会社マミー経理ワークス
パート主婦チーム採用情報
  • 会社を強くする資産戦略マネジメント
  • 助成金&補助金で新型コロナ禍をチャンスに変える方法
  • 「令和時代にお金を賢く残す社長の新ルール」
  • お金を残す「社長の資産防衛の新常識」
  • お金を残す「社長の資産防衛術」
  • 「ずっとお金持ち」の人成金で終わる人
  • オーナー社長の「財務対策4つの急所」
  • 社長と会社のお金を残す力“養成”講座
  • 社長は「会社のお金」をこう残せ!
  • 小さな会社の社長のお金を残すために絶対必要な本
  • 社長のお金を残す財務プロジェクト作戦指南書
お問い合わせ
よくある質問