こんにちは、JR大阪駅前の税理士法人&
経理代行事業のTFPグループ代表兼CEO
岩佐孝彦@税理士です。
前回のブログのお話の続きです。
食料品が【一物二価】であれば、
自社株(非上場株式)は、
【一物三価】
である点に注意して下さい。
専門用語を使わず、
極力平易に表現すれば、
▼相続税法上の時価
▼法人税法上の時価
▼配当還元価額
の大きく3種の価格あり。
自社株の評価額は、
▼個人から個人へ
▼個人から法人へ
▼法人から個人へ
の3パターンに加え、
▼同族から同族へ
▼同族から非同族へ
▼非同族から同族へ
▼非同族から非同族へ
の組み合わせによって、
同じA社の株価であっても、
上記3種の取引価格が
税務上、設定されるのです。
日本の事業所の99.7%を占める
中小企業の株式は、
上場しておらず、
換金性が低い特性あり。
巷のサラリーマンは
絶対持ちえない、
特殊な個人資産です。
だからといって、
テキトーに金額を決めると、
しっぺ返しを食らいます。
過去の税務判例を紹介しましょう。
▼H17年12月27日 福岡高裁判決
被相続人が同族会社に
株式を売却する際、
類似業種比準価額の約70%で
譲渡したところ、
純資産価額と類似業種比準価額
との併用で計算すべきとされた。
(同族個人から同族法人へ)
▼H19年1月31日 東京地裁判決
第三者から低額で
非上場株式を譲り受け、
みなし贈与税が課税された。
(非同族個人から同族個人へ)
▼H15年11月20日 非公開裁決
非上場株式について、
純資産価額(相続税評価額)を
参酌した価額と取引価額との差額に
対応する金額を経済的利益として
一時所得として認定した。
(非同族法人から同族個人へ)
食料品の「一物二価」問題以上に、
自社株の「一物三価」問題は
難解といえるでしょう。
税理士の知恵なくして、
有効な手を打つことは不可能です。
今日も社長業を楽しみましょう。