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税務行政の進化を示す【ペットボトルのお茶】?

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こんにちは、神戸の税理士の岩佐です。

先日、顧問先のお客様の税務調査案件で某税務署まで出向きました。

実地調査の際に宿題として頂いていた論点について、私どもで精査した

うえでの顧問税理士としての見解の報告のためです。

 

 

署内のミーティングテーブルにご案内をして頂いた際に、調査官の方から

意外なプレゼントをもらいました。

 

 

何と、ペットボトルのお茶!

 

 

思わず私はこう言ってしまいました。

 

 

「長年税務署にお伺いしていますが、ペットボトルのお茶を頂いたのは

 初めてです。ありがとうございます。」

 

 

すると、その調査官の方は

 

 

「いえいえ、とんでもないです。

 今日は暑いので、自販機で買ってきましたので、どうぞお飲み下さい。」

 

 

とご丁寧な対応。

 

 

たかがペットボトルのお茶ではありません。

国家公務員の方から私たち民間人に物品を進呈して頂くのは

レアなケースです。

結局この調査結果は【是認(修正申告なし)】とのことで、

この場で調査官の方から快諾頂きました。

何もペットボトルのお茶との交換条件で、修正申告を私どもに強要しよう

とされていたのではありません。誤解のなきようお願いします。(笑)

 

 

2013年から【国税通則法】が改正になり、税務調査の流れが変わりました。

専門的なお話は敢えて割愛しますが、要は税務署から納税者に対し、

 

 

▼調査内容に関するインフォームドコンセント(説明と同意)

 

 

がより明確化されました。

これは納税者にとっては朗報です。

 

 

私たち税理士に対する中小企業経営者からの批判の声としてよく頂くのが、

 

 

「税理士って、どうせ税務署の回し者でしょ。」

「会計事務所って、税務署の出先機関でしょ。」

 

 

というもの。

 

 

これは税理士法に定める「税理士は独立した公正な立場でなければ

ならない」に照らし考えれば、心外なことです。

 

 

今回のような紳士的な調査官もいらっしゃれば、まだまだ「取らんかな」

のスタンス丸出しで納税者に一定の配慮の欠ける対応をする調査官もいます。

先日の別件の調査立会い初日でも、そうした態度の調査官には、

【税務運営方針】を盾に毅然と抗議しました。

 

 

【税務運営方針】とは、

 

昭和51年に当時の国税庁官が通達を出された文書で

現在も効力があります。

その翌日、その調査官の態度が一変。

前日とは全く別人のように、強硬な姿勢が消え、極めて紳士的な

態度になりました。

健全な税務行政の秩序の維持のため、主張すべき時は主張しない

といけません。

 

 

こうしたことは税務調査の現場で日常茶飯事的にまだまだありますが、

今回もらったペットボトルのお茶は何か爽やかですがすがしい気分に

なりました。

税務行政の【進化】を税理士として感じることのできた瞬間。

 

今日も社長業を楽しみましょう。

 

 

 

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