こんにちは、JR大阪駅前の税理士法人&
経理代行事業のTFPグループ代表兼CEO
岩佐孝彦@税理士です。
長期金利30年ぶりの3%到達。
これを受けて、
「個人向け国債」
の販売が伸びています。
主要4社のネット証券では、
前年同期の4.4倍の販売額。
数年前までは、40~60代が大半。
今では、購入者の2割が30代以下。
10年満期の変動金利型の利率は
年1.95%。
メガバンクの10年物の定期預金の
年1.25%を上回る。
購入者の多くは、
銀行などに預けていた資金を動かし、
「安全資産」
として利回りを確保できる。
そんな金融商品として、
国債が注目を集めているのです。
実は税理士として、
今後注視したい動向があります。
2027年度税制改正大綱の中で、
「個人向け国債の相続税軽減」
の案が現在浮上しています。
日銀は異次元緩和からの脱却に伴い、
国債の買い入れ額の減額に
動いており、
新たな受け皿づくりが課題へ。
2026年3月時点では、
家計が持つ国債の比率は
1.7%にとどまっています。
そこで、
高齢者による購入を促進するため、
国債の相続税軽減案が
浮上しているのです。
片山さつき財務相も7月、
「やっぱりやっていく時じゃないか」
と記者会見で発言されています。
もしこの税制改正が実現すれば、
「投資リスクとしての安全資産」
のみならず、
「相続税対策としての安全資産」
としても国債が位置づけられる??
そんな未来が
待っているかもしれません。
相続税の税務調査は、
体平均5%程度。
しかし、
これはあくまで平均値です。
遺産規模別に見ると以下の通り。
▼5,000万円以下 … 0.2%
▼1億円以下 … 2.2%
▼3億円以下 … 13.6%
▼5億円以下 … 30.4%
▼7億円以下 … 33.6%
▼7億円以上 … 38.7%
3億円超になると、
一気に実地調査率が高まります。
オーナー経営者の場合、
注意すべきなのは、
「自社株=換金性の低い資産」
も課税価格に含まれること。
既報通り、
約60年ぶりに今後、
自社株評価ルールの改正の見通し。
但し、相続税の税務調査で
最も狙われるのは、
自社株や不動産の評価ではなく、
「申告漏れの現預金」
「名義預金」
の発見です。
特に相続発生前に引き出された
資金のトレース。
国税は質問検査権の下、
預金情報をつぶさに調査します。
なお上記の通り、
課税価格1億円以下の
実地調査率は2.2%ですが、
更正内容の50%が預貯金の漏れ。
以上から、現預金は危ない!!
ただ国策で、
相続税軽減がもし実現すれば、
国債は富裕層の間で
人気が高まるでしょう。
しかし、この案には、
「金持ち優遇」
「金融システムへの影響」
「他の投資商品の中での特別扱い」
との批判の声もあります。
資産防衛の視点から、
今後の税制改正の行方に注目です。
今日も経営のかじ取りを
楽しみましょう。