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【遠近歪曲】時代が悪いと言ってはいけない。

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ

税理士法人トップ財務プロジェクト代表

岩佐孝彦@税理士です。

 

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。

 

ドイツ鉄血宰相の

ビスマルクの名言ですね。

 

 

戦後80年の今年、

歴史から学ぶべきことがあります。

 

よくある学びは、

当時、戦争指導者が何を考え、

どのように判断し、行動したのか?

という視点です。

 

ただ時には違う視点から、

学ぶことも大切です。

 

当時、生活者としての一般人は、

戦争をどう受け止め、

日々生きていたのか?

 

これを知ることで、

当時の世相を如実に理解できます。

 

 『古川ロッパ昭和日記』

 

には、

当時の空襲時の様子が

描かれています。

1943年、本土爆撃が始まる。

人々は最初、極度の恐怖に襲われる。

爆撃機が1機飛んできた。

それだけで防空壕の中で、

心臓が止まりそうになるほど、

怯えている。

 

ところが、

3ヶ月もすると、

空襲に慣れてきます。

 

空襲警報が鳴っても、

平然としている。

 

面倒なので、

いちいち防空壕に入らない。

 

ダァーンと焼夷弾が落ちると、

平然とそれにタバコに火をつけ、

 

「今日はもうこの辺で

 おしまいでしょうな」

 

と近所同士で話しています。

 

人間の適応力というのは、

凄いものがありますが、

戦争は本当に悲惨です。

 

日本人の誰もが

「太平洋戦争の時代は良かった」

などと決して考えないでしょう。

 

 

ただどうでしょうか?

 

戦後の高度経済成長期の

人口増加時代は古き良き時代だった?

 

現代の人口減少は問題だ?

 

時代が悪いから、

いま経営するのは大変だ?

 

そんな議論が今日よく見られます。

しかし人間心理の中にある、

 

 【遠近歪曲】

 

の存在を知るべきです。

 

遠近歪曲とは、

現在進行形の状況については

問題ばかりが目につき、

 

過去については、

悪いことが視界から消え、

あたかも問題が無かったかのように

思い込むことです。

 

楠木建氏(一橋大学特任教授)の

著書である、

 

 『逆・タイムマシン経営論』

  (日経BP)

 

に興味深い記述を目にしました。

 

タイムマシンに乗って、

過去に遡ると、

 

今とは正反対の、

 「人口増が諸悪の根源」

という議論が、

長期にわたりなされていたことを

知ることができます。

 

現代では「移民」といえば、

人口減の労働力不足の日本に

外国人を受け入れるという、

インバウンドをイメージします。

 

しかし明治から大正時代では、

「移民」といえば、

100%日本から海外に

移住する人々を意味していました。

 

人口増加による

食糧問題が懸念されていたからです。

 

1960年代の高度経済成長期でも、

人口増加が諸悪の根源でした。

 「住宅難」が問題だったのです。

 

全国各地にニュータウンが完成し、

増加する人口の受け皿となりました。

 

つまり明治時代から1980年頃まで、

100年以上、

 

▼食糧難を解決するための移民

▼人口抑制のための産児制限

▼住宅難を解決するための宅地開発

 

が叫ばれていたのです。

しかし1990年代に

人口減少の兆しが出てくると、

人々は手のひらを返したように、

 

 「人口減少は諸悪の根源」

 「少子化対策は喫緊の課題」

 

との論調が生まれてくる。

 

100年以上、

 

 「人口さえ減れば、

  社会的問題は解決する」

 

と言い続けてきた結果、

人口減少が実現した。

 

日本人皆が諸手を挙げて、

お祝いすべき状況にも関わらず、

 

 「人口減少が問題だ。

  人手不足だ。

  全然採用できない。

  人口さえ増えれば、、、」

 

という議論が生まれる。

 

まさに遠近歪曲なのです。

 

高度経済成長期は

確かに人口増でしたが、

 

人口過密、住宅難、交通戦争、

受験戦争、光化学スモック公害など、

色んな問題を抱えていました。

 

経営者は時代環境に

責任転嫁してはいけない。

 

全てが都合よくお膳立てされている

状況などあり得ません。

 

経営者が「会社の経営が悪い」と

言ってしまえば、

 

 「お前のせいだろ!」

 

となってしまいますから、

 

 「時代が悪い」

 

と論じておけば、

自責になる心配はないわけですが、、、

 

いつの時代であっても、

どこにいても、

企業と経営を取り巻く環境に

機会と脅威が混在しています。

 

時流適応こそ、経営者の使命です。

 

「人手不足倒産」と言いますが、

 

人手不足で潰れる会社はそもそも、

存在価値を喪失しています。

 

ゾンビ企業がゼロゼロ融資等で、

無理して延命してきた。

これこそ問題なのかもしれません。

 

人手不足こそ、

労働生産性を向上させる、

絶好のチャンスなのです。 

そこで私(岩佐)が今回、

日本経営合理化協会に

上梓した音声教材では、

約6時間の講話を通じて、

 

 「人手不足

   = 千載一遇の

    ビジネスチャンス」

 

という見地に基づき、 

 

時流適応としての

経営体質変革法について

講話を収録しております。 

……………………………………………

人手不足時代の資産戦略の新常識

~ 人口減少で迫る

  2030年問題に先手を打つ ~

  (日本経営合理化協会)

  収録時間:5時間57分

  定価:55,000円

  (会員価格:51,700円)

https://www.jmca.jp/prod/12130

……………………………………………

 

デジタル音源版はご購入後、

すぐにお聴き頂けます。

 

皆様のおかげで、

2ヶ月連続で、

売れ筋ランキング1位獲得しました。

 

『売れ筋ランキング

  by 日本経営合理化協会』

https://www.jmca.jp/ranking/audio

 

高額商材にも関わらず、

お買上げの皆様には感謝申し上げます。

 

今日も社長業を楽しみましょう。

 

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